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今日の国語

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芥川⑦(未然形+ば)

調べものしてたら、更新する時間がなくなってしまいました……。
今日も調べものの真っ最中。まだ途中なので書くに書けないのですが、途中経過ということで、少しは書いておきましょう(笑)
 
芥川といふ河を率て行きければ、草の上に置きたりける露を、
「かれは何ぞ」
 となむ男に問ひける。
 
 調べていたのは、「行きければ」の「」。これが奥が深い!!
 簡単に説明しておきますと「ば」の用法は2つです。
 「未然形+ば」と「已然形+ば」ですね。

 
 「未然形+ば」は仮定条件と呼ばれ、「(まだそうじゃないんだけど、もしそう)ならば」という具合に訳します。
 「具合に」なんて曖昧な表現をしているのは、場合に応じて言葉を選ぶ必要があるからですね。
 で、用例ですが、これにはまってしまいました。並べてみましょう。
 
①悪人のまねとて人を殺さば、悪人なり(徒然草85)
  →悪人のまねだといって人を殺すならば、(それは)悪人である。
(以上、数研出版「体系古典文法」)
②宮仕へに出だし立てば、死ぬべし。(竹取物語)
  →宮仕えに出すならば、死ぬつもりだ。
(以上 尚文出版「これからの古典文法」) 
③折りとらば惜しげにもあるか桜花いざやど借りて散るまでは見ん(古今/春上)
  →もし折取ったらいかにも惜しいなあ。桜の花をさあ宿をとって散るまでみよう。
④都にあるならば、またうきめをもみむずらん(平家1・祇王)
  →こうして都にいたら、またつらいめをもみるだろう
(以上 文英堂「全解古語辞典」)
⑤ただ今、行方なく飛び失せなば、いかが思ふべき(更級日記・大納言殿の姫君)
  →たった今、(私が)行く先も知れず飛んでいなくなってしまったら、(あなたは)どう思うつもりなのか
⑥道長が家より帝、后立ちたまふべきものならば、この矢当たれ(大鏡・道長上)
  →(この私)道長の家から天皇や、皇后の位にお就きになる(人物が出る)はずのものであるならば、この矢が命中しろ
以上「ベネッセ全訳古語辞典」
 
 いや、でるわでるわ、何が面白いって、辞書・参考書で例文が見事に重ならないんですね。
 これって偶然なんですかね?
 
 で、「已然形+ば」は明日。も少し調べさせてください。
 
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