最後の問題です。
既に内容はわかってます
問題の引用から始めます。
問6 傍線部D「汝為人、何黄之有」の書き下し文として最も適当なものを、次の①~⑤のうちから一つ選べ。
これは冥官が怒って「人」に言ったセリフの一部です。
冥官が怒ったのは、「人」が助かりたい一心で、持ってもいない「黄」を持っていると言ったからです。
いわば、冥官のセリフは、「人」に対するつっこみです。
つっこみならば「お前、「黄」なんか持っていないだろうが!!」となるわけで、漢文がわからなくても、古文の「反語」さえ理解しておけば、解答は簡単にでてきます。
選択肢です。
① 汝の人と為(な)り、何(いづ)れの黄の有るや
② 汝は人の為(ため)に、何(なん)ぞ黄の之(こ)れ有らん
③ 汝は人為(た)り、何(なん)の黄か之(こ)れ有らん
④ 汝は人を為(つく)りて、何(なに)をか黄の有るや
⑤ 汝の人を為(をさ)むるや、何(いづ)れに黄の之(ゆ)く有るか
正解は③です。解説は不要でしょう(これは古文の範疇です)。
これだけだと寂しいので、句法も紹介しておきます。
「為人」は普通なら「人と為(な)り」とよんで、「(その)人の人物は」とか「(その)人の正確は」と訳します。
選択肢で言えば、①のあり方が普通なわけで、①は単に句法を丸暗記している人を引っ掛けるための選択肢です。
「何黄有之」は反語表現です。
センターの漢文は、なぜか「何」が大好きのようで、頻出です。ポイントは以下のとおり。
・反語か疑問か、ちゃんと区別する(大抵、反語です)
・反語の句法を押さえておく(句法完全無視、もいただけません)。
・「何+α」のパターンまでおさえておく(何処、何時など。辞書をひけば出てきます)。
最後に
これでセンター前の連載?は終了します。ここから新しい問題をやっても、完了できませんから。
それに、必要なことは、一応全部言い尽くしてはいます(理論篇参照)。
あとは、それらをしっかり復習して、頭の中にモデルケースをきっちり作っておくこと。
受験では同じ問題は出ません。
でも似たような問題しか出ません(でなきゃ国語の教員なんて、やってられません)。
本番まであとわずか。
体調管理に気をつけて、頑張ってください。
なお、本ブログは2月上旬(センター試験後の指導終了後)、似たような内容を続けていきます。
センター前は、これまで!!
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