伊勢物語という書物に「芥川」というお話があります
ある男が貴族のお嬢さんをさらって逃げました
二人は相思相愛だったんでしょうかね?
どうやってさらったのかはわかりませんが、
男は必死で逃げました
そして、京の都から数十キロ離れた芥川というところまでやってきました
お嬢さんは呑気なもんです
露を見て、「あれは何?」と尋ねる始末……
真っ暗な夜に雨まで降って来て、
困った男はうち捨てられた蔵をみつけました
そこにお嬢さんを入れて、自分は入り口で見張り番
必死でお嬢さんを守りました
朝が来るのを願いました
そして朝になりました
中にお嬢さんはいませんでした
鬼に食われたのです
鬼は中にいたのです
お嬢さんが「あれは何?白玉なの?」って聞いたとき、
「露ですよ」って答えて、自分も露のように消えてしまえればどんなによかったことか……
男は死ぬほど悲しみました
ストーリーはこんなとこです
明日は原文を見ながら、説明していきましょう
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