芥川といふ河を率て行きければ、草の上に置きたりける露を、
「かれは何ぞ」
となむ男に問ひける。
続きです。
相変わらず進みません
今日は「芥川といふ河を率て行きければ」だけです。
さていきましょうか。
「芥川」は、とりあえず地名。大阪府高槻市に芥川という川があります。
高槻の位置は……そうですねぇ、大阪(梅田)と京都(河原町)とを結ぶ私鉄に「阪急電鉄(京都線)」というのがあるんですが、それでいえば、ちょうど真ん中ぐらいといっていいんじゃないですかねぇ。
高槻と京都とは結構な距離があります。
それと、芥川は「芥」というのが「ごみ」という意味があるので、京にあるゴミを流すための川という説もあります。
どっちが正しいか?その考察は後で行います。次です。
「芥川といふ河を率て行きければ」ですが、「河を」「率て行く」って、どういうことなんでしょうね?
「率て行く」が「つれていく」という意味なのは、間違いないでしょう。後で「率て来し女もなし」っていうフレーズが登場しますが、この「率て」って「つれて」という意味ですから。
じゃ「河をつれていく」って何?「河に女をつれていく」なら、わかるんですがね
考えられるのは4パターンですかね。
①もともと、そういう用例があった(私が知らないだけ)。
②「伊勢物語」成立時にいい間違えた、あるいは書き間違えた(成立時のミス)。
③どこかで誤写があった(伝承中のミス)。
④その他(上記の複合技とか……なんだろう?)
どれでしょうかね……。ま、いいや。こっからさきは、専門の研究者にお任せです。
ここでは、どっかでミスったんだろうね、ということで「河に女をつれていく」の誤りぐらいにしときます(笑)。
次です。
「ば」が出て来てますね〜。
これは腰を据えてかからないといけません。
明日にまわします。
今日はここまで。
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